イメージ画像

新耐震マンションの耐震基準審査日記です
今回のマンションは[新ゆりアカシア街区1号棟]です。

新ゆりアカシア街区1号棟の耐震基準適合審査日記

新ゆりアカシア街区1号棟

今回の「新ゆりアカシヤ街区1号棟」は未だ適合証明書の発行をしていない物件です。通常なら発行に至った物件の審査レポートをしていますが、今回のこの物件は少し趣が違います。審査をパスし、適合証明書の発行まで進んでも決済直前でキャンセルになってしまっ太物件でも掲載していませんが、この物件は掲載することにしました。その理由は下記の通りです。

この物件の依頼人は再販業者で、自社にて中古マンションを購入してリノベーションの後に販売しています。そのような再販業者でもこのクライアントは販売前に適合証明の裏づけを兵事務所に依頼してきます。適合性の裏づけが取れたら、販売チラシ等に適合証明賞取得可を明記して販売促進に利用しているのです。なので未だ契約にいたっていないものの適合証明の為の審査をしているのです。

アカシヤ街区は川崎市旧宅供給公社が開発したニュータウンです。東京のベッドタウンとして急激に人口爆発したことに対応して開発されました。それこそ大きな山ごと造成して開発したのです。首都圏において住宅公団を初めそれぞれの公共団体にて組織された住宅供給公社がこぞって開発した経緯があります。

ちょうどこのころを境に、いわゆる旧耐震から新耐震に切り替わっていますので、耐震基準が混在している可能性があります。現にこのアカシア街区は多くの住棟が旧耐震で築造されています。クランツ事務所にもアカシア街区の耐震基準適合証明の依頼を何回も受けていますが、まれに新耐震の住棟は有るものの、ほとんどの場合で旧耐震のために発行に至っていないことが多いのです。今回の依頼も一瞬そのような懸念がありましたが、書類審査によって新耐震の建物であることが解かりました。

新ゆりアカシア街区1号棟の耐震基準適合審査日記

新ゆりアカシア街区1号棟

この1号棟はSRC造14階建て168戸の大きな建物です。プランの形式はこの時期にブームとなったスキップフロアー型です。スキップフロアーとは、エレベーターの停止階が1階・4階・7階・10階・13階のみで、この階だけに北側廊下があります。他の階の住居は自分の住居に近い停止階から階段で上下していく方式です。少しでもプライベートのレベルを上げようとして開発されました。 現在ではほとんど見かけなくなりました。コストが高いのがその理由だと思われます。

この住棟は建築確認日が昭和59年3月9日なので新耐震のマンションになります。確認申請の添付書類の「構造計算書」によって耐震強度の適合性の確認が行われています。建物の設計上の適合性は書類審査において確認出来ましたので、あとは現地調査によって耐震性に影響のある劣化がないことの確認を行います。

写真の通り、この建物は大型のSRC造14階建てのマンションです。外その仕上げは当時の一般的な外装の複層塗材仕上げ、別名吹付タイルとも言われる仕上げです。目視による確認では構造クラックやエフロレッセンスも見当たらず、構造的に未だに設計上の耐震強度は維持されていることが確認できました。



疑問なことなどがございましたら、下記からご遠慮なくどうぞ!

     電話からの申込み・お問い合わせは  090-8689-1306
     専用フォームからの申込み・お問い合わせはコチラ



このページの先頭へ