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新耐震マンションの耐震基準審査日記です
今回のマンションは[若宮ハイツ3号棟]です。

若宮ハイツ3号棟の耐震基準適合審査日記

若宮ハイツ3号棟

今回の審査対象物件は「若宮ハイツ3号棟」です。
所在地は鎌倉市由比が浜二丁目です。 
相模湾の由比が浜が出徒歩で5分の至近距離にあり、湘南イメージ満載の一等地に建っています。

竣工は1993年と年数は経過していますが、竹中工務店が設計施工を手掛け、この鎌倉だからこその地域としては珍しい億ションとして販売されたことでも有名な高級マンションです。

そのため、今でこそ珍しくないTVモニター付きインターホン、CATV、BSアンテナなどが完備され、ライトブラウンのタイル張りの外観と中庭は高級感が漂います。
駐車場も100%が用意され、内部では給湯設備はもちろんこの当時としては珍しい床暖房が標準装備です。

構造は壁式鉄筋コンクリート造の5階建てでエレベーターはついておりません。 
計画段階では分譲後の改修工事にてエレベーターの設置を期待した設計になっていますが、このタイプの壁式構造のエレベーターはとにかく設置コストが高いのです。

このタイプの建物は階段方式と言って、階段室の左右に住宅の玄関ドアが設置されています。フロアーあたりに10世帯の建物なら、階段は5か所設置が必要です。そのために外部廊下は不要です。階段から直接に自宅に入れますから。

ただこのタイプでエレベーターをつけるとなると厄介です。普通では1か所のエレベーターが設置されますがこのタイプでは廊下が無いために階段の数だけ5か所のエレベーターが必要となります。 なので初期投資がとても大きなエレベーターの設置工事は住民合意が得られずに今に至っているとのことでした。

若宮ハイツは「壁式鉄筋コンクリート造」です。この構造は耐震強度に優れています。新耐震設計ですから特に問題はありませんが、旧耐震設計でもこの構造様式は高い耐震強度が有ります。

一般的なマンションはラーメン構造といわれる構造で、柱と梁で建物を支える構造です。特徴としては部屋の角に大きな柱型や梁型が有る事です。 でもこの壁式構造にはそのようなでっぱりはありません。要するに普通にあるはずの柱や梁はないのです。 支える構造は壁になります。 なので部屋がとてもすっきりしているのが特徴です。

参考までに、先の阪神淡路大震災における被害調査によって壁式構造の構造強度の優位性が証明されました。新耐震マンションでも少なからず被害を受けたほどの大地震にもかかわらず、全く被害を受けていない構造形式のマンション群がありました。それが壁式鉄筋コンクリート造だったのです。

若宮ハイツもその「壁式鉄筋コンクリート造」で築造されていますので、これから来るであろう巨大地震にあっても倒壊することはないでしょう。



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